夜になるといつも空を見上げていた。
オリオン座の移動に、
季節が変わっていくのを感じていた日々。
それが、
見上げる余裕を失くすうちに、
いつの間にかオリオン座の位置を
見失っていた。
同じように、
子供達の心も俯きがちになっていたように思う。
夜になり病院から家に帰ると、
畳に突っ伏して泣き疲れて眠っていた娘の姿。
普段泣くことの少ない子。
次の日は全てに一呼吸おいて、
子供達と過ごすための日にしました。
いつものご飯に、
いつもの会話。
子供達の笑顔と会話で
溢れかえる賑やかな夜。
子供達にとって大切なことは、
きっといろんなところで
必要とされているんだと思う。
ただどうしても自分には限界があって、
届けられないことのほうが多い。
マイカフェとしての生き方と、
母親として、
妻として、
娘としての生き方。
もしかしたら
また別の生き方もあるのかもしれない。
その表現の一部として、
食材との付き合い方を考える日々。
「食べることは生きること」。
いつもここからはじまり、
ここに帰結する私。