今日の夕方、お隣のおばあちゃんの家に回覧板を届けにいくと、
庭にボケの実がたわわに実っていました。
「妙子さん、今年も使うかい?」
と言うと、
おじいちゃんと二人で、一緒にもいでくれました。
ボケの実を手渡しされた時、
おばあちゃんの手を見ると、ゴツゴツしていて、
本当に働き者の手でした。
おばあちゃんの生きてきた証が詰まっているのでしょう。
大変美しい手だと思いました。
するとおばあちゃんが、私の手を握って言いました。
「あんたの可愛い手が、ガサガサだよ」。
仕事を始めた頃、お客さんに、
荒れた手で食事を出すのが恥ずかしいと思ったことがありました。
ただ食材を扱うのに、
ハンドクリームを使うのは極力避けたい、というのもありました。
そんなある日、
ふと私の手を見た人が言ったんです。
「小さいのによく働いた手をしているね」と。
それからは、私の手は自分の生きてきた道なんだと、
むしろおばあちゃんのような手にこそ、
魅力を感じるようになりました。
いろんな食材を、この手で料理していくこと。
修練の日々です。
忌野清志郎の「Imagine」を聞きながらの夜。
明日の昼膳
三色そぼろご飯
朝取りミョウガと焼き油揚げの味噌汁
オクラのアンチョビ黄身酢がけ
こんにゃくのオランダ煮
かも菜のお浸し
にがうりとかぼちゃのくずし豆腐