小さな旅

家族の病院へ行くのに合わせて、

自分もメンテナンスをと
胃カメラ受診。
結果、何事もなく終わり、
スッキリした気分で外に出ると、
なんて美しい晴れなんだろう!
朝はバスで来ていたので、
帰りは電車で帰ってみることに。
病院前からの路線バスに飛び乗り、
海辺の小さな駅に降り立った。
駅には人などほとんどいなくて、
トンビが空をクルクルと舞っていた。
風もない穏やかな田舎駅。
生まれ育った熊本の町を思い出した。
ようやく到着した電車に乗り込み、
旅は進む。
全てはゆっくり。
全ては澄んだ空気に満たされて。
小一時間ほどで電車から降り、
途中の目的地へ向かうバスに乗り込む。
バスには小学一年生が10人ほどいて、
質問が飛んできた。
「なまえはなに?」
「クニオカだよ。」
「ふーん。」
「今からお家に帰るの?」
「うん、施設があってね、そこを家って言ってるの」
「そうなんだね」。
そんな会話を遮る子供達の賑やかな歓声。
歯が抜けたとか、
いろんな事を教えて貰いながら、
窓から吹き込む春の風にウキウキした。
終点のバス停にさよならをして、
そこからは歩いてみることにした。
車だと気づかない景色と、
思わぬ距離。
50分近くかかって目的地にようやく着き、
そこからはまたバスに乗ろうとしたところ、
送ってくれるって。
なんてありがたい。
駅までおしゃべりしながらのドライブ。
お礼を言って別れ、次のバス停へ。
バスが出発する頃には、
カラスの飛ぶ姿もぼやけてしまう程の夕刻になっていた。
夜のバスは、なんだか知らない町へ連れて行かれているような、
ちょっとさみしく不安な空気。
小一時間ほどで終点に着き、家族に迎えに来てもらった。
久しぶりに一人旅をした。
学生の頃は18切符でシュラフを持って、駅に寝泊まりしながら、
日本のあちこちへと行っていたのが懐かしい。
ずいぶん遠い旅から戻ってきたような気分で、
今ブログを更新しています。

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