小さな頃からパンが好きで、
近くに小さな天然酵母のパン屋さんが出来たときは、
1人で自転車に乗ってメロンパンを買いにいくのが、
とても幸せでした。
東京へ出てきてからは、
自炊しない暮らしの大きな支えがパンでした。
日持ちするし、すぐに食べられる。
そしてその後、
手作りの暮らしになりはしたものの、
とっても好きなパンが、
自分では美味しく焼けないショックが怖くて、
ムリムリ〜と買ってばかり。
ところが、
昨年優しい香りのする酵母を頂いて、
34歳にして、
ついにパンを焼きました。
犬だけは喜んで食べてくれました。
毎度のごとく、
とっても緊張する発酵の日々でしたが、
ついに昨日、
私の、いいなあ〜が形になったパンが焼きあがったんです。
とっても嬉しかった。
とっても幸せな気分。
今まで酵母の声も、
小麦の声も聞こえてなかったんだと、気づきました。
それで美味しく焼けるわけがない。
ものすごく小さな積み重ねで焼きあがるパン。
自分で生地を触って、
香りを感じて、
目で確かめて。
少しパンが分かった気がします。
これは、きっと料理全てに通ずる感覚なのかも、と思いました。
料理って面白い、かも。
と初めて思いました。